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巨大化しすぎたアベノミクス~引き際を失った経済緩和政策

やめられないアベノミクス的政策、政局不透明化でも株高の理由 についてリンクより紹介します。

自民党でも希望の党でも、新政権の経済政策はアベノミクス的になる。政局不透明化にもかかわらず株高が続いている背景には、こうした思惑がある。肥大化した金融緩和策と財政拡張策をやめれば円高・株安になるだけでなく、景気への影響は避けられない。内閣支持率を下げたくなければ、嫌でもリフレ的政策を続けるしかないという読みだ。 <コイケノミクスもマーケットフレンドリーか> 日経平均.N225は連日で高値を更新、為替もジリジリと円安が進む。長期金利はやや上がったとはいえ、0.1%以下の狭いレンジ内の動きに過ぎない。米株など海外で株高が続いているとはいえ、国内政局が混とんとしているなかで、不透明感を嫌うはずの金融市場がリスクオンに傾いている。 一つは、自民党過半数割れの可能性が小さくなったとみられているためだ。民進党が希望の党と立憲民主党に事実上分裂し、「自公VS野党」の構図は薄らいでしまった。市場では「安保や憲法改正で方向性が同じ自民党と希望の党の大連立もありうる。自民が下野するリスクは後退した」(外資系証券)との見方が強まっている。 さらに希望の党が政権を取った場合でも、金融緩和と財政拡張を組み合わせたアベノミクス的な政策は、継続されるとの予測が市場に広がっている。 「小池百合子氏の現政権に対する不満は、緊縮財政と成長戦略の遅れだ。消費増税見送りなど財政政策は、むしろ拡張方向にある。さらに東京を国際金融都市として発展させることを目指しており、金融市場に大混乱をもたらすような金融政策の大転換は望まないだろう」と、ソシエテ・ジェネラル証券チーフエコノミストの会田卓司氏はみる。 株式先物市場では、外資系証券の買い手口がじわりと増加。市場では「ヘッジファンドなどはショートカバーではなく、新たにロングポジションを積み始めているようだ。アベノミクス的政策の継続を予想しているのではないか」(国内証券)との見方が出ている。 <巨大化したアベノミクス> アベノミクスは、巨大化・肥大化しすぎてしまったために方向転換が難しくなってしまった。仮に安倍政権と対決色の強い左派的な野党連合が政権を取ったとしても、政策大転換による円高・株安、さらに景気後退を甘受できるかというと、現実的には難しいだろう。 一般会計の歳出規模は毎年度、過去最高を更新し、2017年度は97兆円に達している。さらに毎年のように補正予算が組まれており、4─6月期の実質国内総生産(GDP、2次速報)で最大の押し上げ要因は、公的資本形成(公共投資)の6.0%増だった。緊縮財政に転じれば「財政の崖」が到来しかねない。 日銀はETF(上場投資信託)を年間6兆円を購入しており、日本株最大の買い手となっている。「ETF買いを止めれば、日経平均は2000円から3000円は落ちる可能性がある」と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の投資情報部長、藤戸則弘氏はみる。政策転換を難しくしてしまったことが、アベノミクスの弊害と言えるかもしれない。 もう一つのアベノミクスの副作用は、金融市場の機能低下だ。2020年のプライマリーバランス黒字化目標が先送りされたにもかかわらず、金利は微動だにせず。市場では「日銀の国債大量購入で、財政規律に対する円債市場の警告機能は事実上失われてしまった」(みずほ証券・チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏)と嘆く声は少なくない。 >拡張的な財政政策と緩和的な金融政策は、ともに基本的には需要を前倒しする政策だ。アベノミクスは時間を稼ぐ政策ともいえる。しかし、肥大化によって稼げる時間は残り少なくなっている。金融市場にショックを起こすことなく、持続的な政策へとつなげていくことができるか。新政権が背負う課題は大きい。

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